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★日本の伝統色−「漢字の総画数で色をさがす」事ができたら、「色目の比較」をお楽しみ下さい。 | |||||||||||||||||||||||||
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★ 伝統色の 色目の比較 ★ |
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伝統色は、諸説がある上に、光による糸の陰影は色に深さを与え、私の力では書籍の色見本通りに表すのは難しい事でした。 また、PC環境・設定次第で表示色は異なるため、近似値である事をご了承ください。 |
画数 | 色名 | よみ | 色 | 由来・他 |
桃・臙脂系色 | ||||
1 | 一斤染 | いっこんぞめ | 紅花大一斤(0.6kg)で絹一疋(二反)を染めた淡紅色。平安時代、紅の濃染(こぞめ)は高価なため上下を問わず着用が禁じられた。その濃度の限界を示す色が「一斤染」。 | |
9 | 退紅 | あらぞめ | 退紅の「退」は「褪」と同義で「退めた紅の義である。紅花染めはかなり濃く染めなければ褪色しやすく、少量の紅花で染めた聴(ゆるし)色を庶民が着、次第に色褪せていった様子をいったのかもしれない。 | |
5 | 石竹色 | せきちくいろ | 石竹は中国原産、ナデシコ科の多年草で、日本にもたらされて唐撫子ともいわれる。 |
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9 | 甚三紅 | じんざもみ | この染色は紅花の代りに茜又は蘇芳を用いた代用紅染で、品位は本紅に劣るが、町家の婦女の胴裏や御殿女中の全裏に用いられた。本紅に比して安価なため禁制されず庶民に愛用された。 | |
4 | 水がき | みずがき | 水がきは水色がかった柿色、柿とは柿渋のことであろう。「とき浅葱」とも呼ばれるが染色上は同色異名。この時代の呼称は形容名と基本名を入替え洒落た名で呼ぶことがあるが、とき浅葱もそうであろう。 | |
6 | 長春色 | ちょうしゅんいろ | 「長春」は「四時に花のあること」の意で、四季咲きの花をいうが、ここでは中国原産の「長春花」と呼ばれるバラの花を指す。 |
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15 | 鴇色・鴇羽色 | ときいろ・ときはいろ | 「鴇」の飛翔中の羽色に因んだ暖味の淡紅色をいう。 |
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10 | 珊瑚朱 | さんごしゅ | 実物の珊瑚朱は一般に装身具や装飾品に加工されるが、宋代では、印肉の色にこれを用いたようである。珊瑚の屑を絵具として用いたのである。 |
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10 | 珊瑚色 | さんごいろ | 珊瑚は海底で群体をなして固着生活をするサンゴ虫の死骸が堆積したもの。珊瑚には赤、桃、白などいくつかの色相があるが一般的に珊瑚色といわれるのは、やや黄味のある桃色である。 | |
10 | 紅梅色 | こうばいいろ | かすかに紫味を含む淡い紅の色をいう。平安時代の染、織、重色に見えており、染色では淡い藍の下染に紅花を上掛けして表され、織色は紫の経糸と紅の緯糸で織られ、重色は表を紅裏を紫で表される。 | |
4 | 中紅 | なかべに | 「べに」は本来は化粧料の口べにやほおべにの呼称で、丹(あか)を延べる、「のべに」から来たものという。中紅は「ちゅうもみ」とも読まれるがもみというのは、紅花をもんで振り出す手法から来たという。 | |
22 | 躑躅色 | つつじいろ | つつじ色と呼ばれるのは霧島躑躅の紫味のある明るい赤い花びらのような色であろう。牡丹色とともに赤紫系を表す伝統色名の一つである。 |
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17 | 韓紅・唐紅 | からくれない | 紅花の濃染による艶麗な紅赤色で、奈良時代ではこの種の濃い紅花染を「紅の八塩」と呼んでいる。八塩とは八回染め重ねることで、濃染を指す。 |
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4 | 今様 | いまよう | 紅花で染めたかなり濃い赤色をさすと考えられる。「今様」とは当世風すなわち今流行りの意である。この言葉は平安時代から使われたようで、王朝時代の女人がいかに紅花染めの赤色の系統を好んだかがうかがえる。 | |
19 | 蘇芳 | すおう | 南方諸国に生育する豆科の木、スオウを染料として染めた紫紅色。「衣服令」では紫に次いで高位の色とされているが、色相が似ている事や舶来の染料による新奇な色と見られたからと思われる。 | |
20 | 臙脂・燕脂 | えんじ | 臙脂というのはもともと化粧料のべにや、顔料や染料の名称で、色彩名ではない。臙脂色が色名として現れるのは明治以降のことであろう。 |
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11 | 深緋 | こきあけ | 茜の下染に紫根を上掛けした、紫みの暗い赤をいう。「深緋といふは緋の色甚深くして黒くなりたるをいふ。たとへば桑の実の初は赤きが後黒くなりたるが如しといへり。」と「歴世服飾考」にある。 | |
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朱・赤系色 | ||||
6 | 宍色 | ししいろ | 人間の肌色のような淡い黄味赤色をいう。わが飛鳥-奈良時代では肌色の乙女を「あからおとめ」「くれない匂う少女」と呼んでいる。当時血色のよいピンク肌は美人の条件の一つだった。 | |
17 | 曙色 | あけぼのいろ | 江戸前期に流行した曙染めの地色に由来すると思われるが定かではない。明暦の江戸の大火のため衣類が不足し、それを早急に補うために模様の少ない色彩の美しいこの曙染めが考案された。 | |
11 | 梅染 | うめぞめ | 梅屋渋で浅く染めた赤味の淡茶色をいう。室町時代から行われたその染法で、この「梅染」を少し濃く染めて赤味を強くしたものは「赤梅」、さらに濃く黒味がからせたものは「黒梅」と呼ばれる。 | |
8 | 赤白橡 | あかしろつるばみ | 櫨の黄の下染に薄く茜の赤を上掛けしたうすい橙色をいう。平安時代の文学書はこれを単に「赤色」と呼んでいる。「花鳥余情」に「白橡に二色あり春は青色、秋はあかいろ色。」と見えている | |
8 | 赤香色 | あかこういろ | 赤みがかった香色をいう。「宇治拾遺物語」に「赤香のかみしもに蓑笠を着て」と見えているから、当時通用の名称にちがいないが、他に染色や服色に関する記事は見られない。 | |
5 | 白橡 | しろつるばみ | 白橡の赤・青は天皇の色とされていた。これに対し橡 を染料として染めた白橡は女従にもゆるされた色のようだ。 |
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16 | 薄香 | うすこう | 丁子で淡く染めた色をいう。「淡香」は「濃き香」が丁子と鉄分と灰汁を用いて濃く染めるに対し、それらの媒染剤を用いない素染である。香という染色名は香料で染めたことに由来する。 | |
16 | 薄柿色 | うすがきいろ | 「洒落柿」に類するごく薄い柿色をいう。「薄柿」は薄い柿色を総括的にいう場合と、洒落柿より少し薄い柿色を指す場合がある。安永、天明の頃帷子の染色に薄柿、洒落柿が、足袋に白薄柿が流行したという。 | |
10 | 洒落柿 | しゃれがき | 「洗柿」より更に淡い柿色。「諸芸小鏡」に「しゃれがき、下染を梅にて思ふ色に染めて、其上に石灰を水にてときて、それにつけておけば梅の上色の赤味ぬけて、され色になるなり」とある。 | |
9 | 洗柿 | あらいがき | 「洗柿」は洗われて薄くなった柿色の意。 |
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9 | 洗朱 | あらいしゅ | 朱を洗い弱めたような淡い赤橙色のこと。明治時代洋風で新感覚の流行色があらわれたが、これに対して伝統的雰囲気な日本調の色も新しく登場した。 |
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4 | 丹 | たん・に | 上代において赤い土を丹といい、酸化第二鉄を含んだ丹色だが、より上質の朱丹や鉛丹を用いればさらに鮮やかに色調となり、丹色といっても色相・色調にかなりの幅がある。古代には、丹は船や建物・器物の塗装に用いられるが、それは防錆防腐の目的だけでなく、神秘的な呪いの効能を重んじていたからである。 | |
11 | 黄丹 | おうに・おうたん | 曙の太陽の色を模して、支子の下染めに紅花を上掛けした冴えた赤橙色をいう。この染色が顔料の鉛丹(別名黄丹)に似ている事から付けられた名前である。 |
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13 | 飴色 | あめいろ | 水飴のような色、くすんだオレンジ色に用いられる。水飴は米や芋などの澱粉に麦芽の酵素を加えて作り、透明感を伴っており、琥珀色に似ている。 |
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16 | 赭 | そお | 酸化第二鉄を焼いて作られた赤い土のようにくすんだ黄赤色に用いられる。上代、これらの土を埴・赤土(はに)とか埴生ともいい、赤の代表的な色だったと思われる。 |
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13 | 鉛丹 | えんたん | 鉛丹は明るい赤橙色の顔料の色である。古代では朱についで愛用され、鉛に硫黄・硝石を加えて焼いた酸化鉛で古くから建造物の塗料に用いられた。 |
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8 | 赤丹 | あかに | 赤色の顔料となる赤土のような色で、黄味がかった赤。 「丹」(に)は土の意である。 |
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12 | 猩々緋 | しょうじょうひ | 猩猩というのは猿に似た伝説上の動物で、その血はもっとも赤いとされている。中国では猩猩の血のように鮮やかな紅色を猩紅と呼んでいる。 |
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10 | 真赭 | まそお | 真赭は赭・朱に対して、天然の朱・辰砂の意味で用いられた。中古以降、元の意味が分からなくなり類推解釈されて、赤色蘇芳色などを指したともいわれる。 |
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14 | 緋色 | ひいろ | 茜色の一種で、東南アジアや沖縄南に生育するヤエヤマアオキで染めた茜色を緋色ともいう。染め色はインド系の茜色に比べわずかに黄がかる。 |
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10 | 真朱 | しんしゅ | 天然産の良質の朱砂の色のような、黒味の濃い赤色をいう。真朱の「真」は人造の銀朱に対して真の朱の意である。化学成分は銀朱と同じ硫化水銀であるが、色調は銀朱より深み、品位がある。 | |
14 | 銀朱 | ぎんしゅ | 顔料の強い黄味の赤色をいう。「銀朱」の名は、その顔料が水銀から製造される事から来ている。化学成分は硫化水銀である。銀朱は古くは天然の朱砂を製錬して得た水銀からつくられた。 | |
14 | 瑪瑙色 | めのういろ | ||
8 | 赤錆色 | あかさびいろ | 金属に生じるような赤錆のような色。特に鉄の表面の赤茶色のひどい錆のような色である。錆色と使い分けるときは、赤錆色は錆色よりもやや彩度の高い色をいう。 |
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15 | 潤朱 | うるみしゅ | この色はとても難しい。ついに2色載せてしまった。 やや沈んだ黄赤色という説と、黒味を帯びた漆で塗った色、漆塗りの黒と朱の中間の色に用いられるという説だ。こちらは前者。 |
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15 | 潤朱 | うるみしゅ | この色はとても難しい。ついに2色載せてしまった。 やや沈んだ黄赤色という説と、黒味を帯びた漆で塗った色、漆塗りの黒と朱の中間の色に用いられるという説だ。こちらは後者。 |
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黄系色 | ||||
11 | 淡香 | うすこう | 丁子で淡く染めた色。「淡香」は「濃き香」が丁子と鉄分と灰汁を用いて濃く染めるのに対し、媒染剤を用いない素染の淡い黄褐色である。香という染色名は香料で染めたことに由来する。 | |
5 | 白橡 | しろつるばみ | 白橡の赤・青は天皇の色とされていた。これに対し橡 を染料として染めた白橡は女従にもゆるされた色のようだ。 |
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14 | 練色 | ねりいろ | 生糸の精練に、昔は手で練り上げてセリシンを落とし柔らかくしたが、それを生糸に対し練糸といった。練色は漂白する前の練色のことでごく薄い黄味のベージュ色に用いられる。 |
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13 | 蒸栗色 | むしくりいろ | 蒸した栗の中実の色に似た、緑味の淡くやわらかい黄色をいう。この染色の記事は中国古代の書「璽雅」(じが)が最古と見られているが、中国の蒸栗の色とわが国のそれとはちがうようである。 | |
11 | 鳥の子色 | とりのこいろ | 「鳥の子色」は、室町時代に行われた重色目の名で、「装束色彙」に「表・白、中重は薄紅梅、裏は黄なる衣」とあり、卵重よりはるかに淡い。 | |
11 | 萱草色 | かんぞういろ | 百合科の植物、萱草の花の色に因んだ明るい黄橙色。その染色は元は支子、或は黄蘗と紅花で染めたが、紅花の代わりに蘇芳の明礬媒染も行われた。 | |
7 | 杏色・杏子色 | あんずいろ | 熟した杏の実のような薄いオレンジ系の色。杏は唐桃とも言われるように中国原産で、早春に白または薄紅の花をつける。英名はアプリコット。 | |
9 | 浅梔子 | あさくちなし | 支子(梔子)は晩秋に赤味のある黄色の実をつけ色名はその色に由来する。「延喜式」では支子だけで染めたものを「黄支子」紅花と支子で染め熟した実をあらわす色を「深支子」「浅支子」とする。 | |
11 | 深支子 | こき・ふかくちなし | 紅花と支子の交染の黄橙色。くちなしは古くから黄染の染料に用いられた。「支子」が色彩名として現れたのは平安時代から。 | |
8 | 柑子色 | こうじいろ | 柑子は橘の変種である。橘はミカン系の植物をさす古い名称で、色はその実の色をあらわす。襲の色目にも柑子襲という名称があり、着用の季節は秋の終わりとされている。 | |
6 | 朽葉色 | くちばいろ | 「朽葉色」には、染、織、重の三種の色があり、染色は紅花と支子、または刈安の交染、織色は経紅・緯黄、重色は表山吹・裏黄、或いは表黄・裏紅となっている。 | |
11 | 黄枯茶・黄唐茶 | きがらちゃ | 黄がら茶の染色は江戸前期から愛用されており「御ひなかた」の小袖地色に見えている。 | |
10 | 紅鬱金 | べにうこん | 鬱金の下染に紅花を上掛けした黄味の橙色をいう。その染色は江戸前期に愛好されたものである。 | |
11 | 梔子(支子) | くちなし | 支子の実で染めた暖味のある黄色をいう。支子は古くから薬料、染料として用いられており、奈良時代に「黄丹」を染める場合、支子の下染に紅花を上掛しているが、この時代にその染色名はまだ見られない。 | |
29 | 鬱金 | うこん | 鬱金草の根から染められた鮮やかな黄色に用いられる。鬱金は東南アジア原産のショウガ科の多年草で、その根から染料が採れる。もともと海外渡来の染料で、特に由緒ある色でもなかったが、なかなか豪華なので派手で目立つ事を好んだ江戸前期には、緋色とともに愛用された。 | |
4 | 中黄 | ちゅうき | 中心の黄色という意味である。 |
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4 | 刈安・青茅 | かりやす | 山野に自生する禾本科の草、刈安の煎汁と灰汁で染めた緑味の黄色をいう。「刈安」の名は「刈りやすし」の意で入手しやすいことからつけられたものという。 | |
11 | 黄蘗色 | きはだいろ | 深山に自生する喬木の黄蘗の内皮の煎汁と灰汁で染めた鮮麗な黄色をいう。黄蘗による黄染は古くから染紙にも行われており、これで染めると虫喰いを防ぐ効果があり写経用の染紙に用いられた。 | |
21 | 鶸色 | ひわいろ | 「染物秘傳」に「下を黄蘗に而染めその上を浅黄に染べし」とある。実物の羽の色より黄味がちの色になるがこの染色は鶸の羽根の光沢色を表していると考えられる。 | |
8 | 青白橡 | あおしろつるばみ | 刈安と紫根の交染による破色調の浅い黄緑色をいう。この染色は天皇の「ケ」(日常)の袍の色で禁色となっているが、勅許があれば着用が聴るされる。 | |
8 | 青朽葉 | あおくちば | 青朽葉の色は涼しそうに見えることから、着用時期は四、五月、或いは極熱、甚雨の頃となっている。「枕草子」にも「汗杉は夏は青朽葉」と記され、平安文学書にも「青朽葉の唐衣、御小桂」などとみえている。 | |
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茶系色 | ||||
2 | 丁子色 | ちょうじいろ | 丁子ははフトモモ科の常緑高木で熱帯地方に生息する。其の花の蕾を開く前に摘み乾燥させたものが丁子香。香料として珍重され古く中国では皇帝の前に出るとき家臣たちは口に含んで口臭を消したという。丁子染はその香り高い所から香染とも呼ばれる。 |
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9 | 香色 | こういろ | 丁子色とも言われる。丁子染めによる茶、あるいは薄茶のかなり広い範囲の色調に用いられる。(丁子を参照) そのため、ここでは丁子の見本色とはちがう色を見本とした。 |
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5 | 白茶 | しらちゃ | 古代の「香色」に類するごく淡い茶色をいう。最も愛用されたのは元禄初めから中頃だろう。その頃は白、鬱金の黄、玉子色も流行した。後に黄系統の色は浅葱に変わるが白茶は白同様依然愛用された | |
7 | 利休白茶 | りきゅうしらちゃ | 「利休白茶」が染められた時代は定かではないが、おそらく寛政の初年頃と推測される。その染色名は、千利休所好に因んで付けられたものか、名前だけを借りたものかは、いずれとも断じ難い。 | |
7 | 亜麻色 | あまいろ | 日本人の黒髪を「烏の濡羽色」といい、欧米人のブロンドを「亜麻色」と表現する。亜麻の原産地はコーカサスから中近東で、その繊維は強くて美しく、木綿が普及するまで西欧では主要な衣裳素材だった。 | |
4 | 木蘭 | もくらん | 僧侶の袈裟にある色で、落ちた木の実や樹皮煎じた汁で染めた布を着衣とするように薦めた釈迦の精神をあらわしている色。黄橡と同じ赤味のオリーブ色をさす場合と、赤褐色と茶味がかった黄色の両方をさすと考えられる。 | |
11 | 黄橡 | きつるばみ | 橡(くぬぎの実)の煎汁と灰汁によって染めた黄褐色をいう。「僧尼令」では黄橡は「木蘭」と呼ばれ、僧尼に衣色とすることがゆるされている。 | |
9 | 胡桃染 | くるみそめ | 山野に自生する胡桃の樹皮や果皮の煎汁と灰汁で染めた灰味の黄褐色をいう。この染色は平安時代では写経用の染紙を作るために行われた。 | |
6 | 灰汁色 | あくいろ | 染色の媒染や布の漂白に使う灰汁の黄味を含んだ灰色をいう。底部に孔のある桶に小石を入れ、濾過用の布を敷き、焼いた黒炭を入れ、水や熱湯を注ぎ孔から流れ出る灰汁液を容器に受けて作る。 | |
20 | 櫨染 | はじぞめ | 山櫨の黄色い心材の煎汁と灰汁で染めた深い暖味の黄色をいう。山櫨だけで染めても支子や刈安などの黄より暖味をおびた黄色になるが、これを灰汁媒染すると深い暖味の黄になる。 | |
2 | 丁子茶 | ちょうじちゃ | 平安時代から行われた「丁子染め」を茶がからせた黄褐色をいう。丁子染めは丁子を濃く煎じ出しその汁で染めるのが本式だが、後には丁子を不用して似せ色を染めた。俗にいう丁子茶という色なり。 |
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9 | 胡桃色 | くるみいろ | 胡桃色とは、食用にする胡桃の、果実の固くて割れにくい核の部分の色をさす。古くから自生しているオニグルミの青い果実は、秋になって手でしぼると茶褐色の液がにじみ出てくるほど、タンニン酸を含んでいるため、早くから染料としても使われていたとみえる。 | |
3 | 土器色 | かわらけいろ | 土器のような赤味の薄い茶色に用いられる。土器は釉をかけないで焼いた陶器で古くは食器、後に行灯の油皿に用いられた。着物の色にも用いられ、中世の狂言に「かわらけ色の古袷」という文句や、江戸時代初めの俳諧に「深草は 土器色の 冬野哉」とも歌われている。 | |
10 | 唐茶 | からちゃ | 「唐」は唐国伝来の事物に添える語だが、転じて外国から新来の物に添える語となり、更に「新しい」「美しい」事の装飾語にも用いられた。「唐茶」の場合後者であろう。 |
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14 | 榛色 | はしばみいろ | ||
22 | 礪茶 | とのちゃ | 礪とは金物の研ぎ始めに用いる「はやと」と呼ばれる砥石のことで、「礪茶」はその色に因んだ茶褐色をいう。 |
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6 | 江戸茶 | えどちゃ | 江戸を冠して、新趣向の茶であることを強調した色名で、後に当世茶と呼ばれる。今のファッションブックに当る「御ひいなかた」にこの色がある事から、当時流行色として愛用されたにちがいない。 | |
5 | 代赭色 | たいしゃいろ | 中国では昔代州に良質の赭が産出し、「代州赭」と呼ばれ愛用された。「代赭」はその略名である。天然の顔料は赭土の粉末を水に入れ上澄み精製したものであるが主成分は酸化鉄。 代赭色は、黄みがかったものと赤みがかったものがある。 |
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6 | 芝翫茶 | しかんちゃ | 文化文政年間人気のあった三世中村歌右衛門から出た役者色をいう。「守貞漫稿」によれば京阪で芝翫茶・璃寛茶・市紅茶が、江戸では路考茶・梅幸茶が流行したとのことである。 | |
17 | 檜皮色 | ひわだいろ | 一般に檜の樹皮のような、赤味の茶色に用いられる。檜皮色は色名としては古いもので、「源氏物語」「真木柱」に襲のの色目の名称としてあらわれる。 | |
16 | 錆色 | さびいろ | 金属が空気にふれると表面に酸化物、錆が生じる。ここでいう錆色は鉄錆で、沈んだ赤褐色をいう。ある色の彩度の低いものを形容するの場合に錆をつけることはよくある。 | |
11 | 渋紙色 | しぶがみいろ | 渋紙のような色、赤味の薄い茶色から焦げ茶色にかけて用いられる。渋紙は紙を張り合わせ柿渋を塗って乾かしたもので、染型紙や友禅糊を入れる筒などに使われる。 | |
19 | 蘇芳香 | すおうこう | 蘇芳の赤に黄を加えた紅味の褐色をいう。これは香染である。本来の香染は丁子染であるが、材料が高価なために支子と紅花の交染で代用された。蘇芳香は紅花の代りに蘇芳を用いた代用染である。 | |
10 | 栗梅 | くりうめ | 栗色がかった赤味の茶色に用いられる。栗梅の名は栗色の梅染が略されたもので、江戸期を通じて時々流行している。梅染は、梅の幹を刻んだものを染料に明礬で発色させる。 | |
6 | 百塩茶 | ももしおちゃ | 百塩の「百」は回数の多いこと、「塩」は「入」で浸染をいい何回も染め重ねた濃い色をいう。「羊羹色」というのは「百塩茶」のこと、とある。その染色は楊梅皮と蘇芳が用いられたと思われる。 | |
12 | 葡萄茶・海老茶 | えびちゃ | 蘇芳の上に夜叉とかねを水を半々ぐらいに混ぜて別に染める。「葡萄」を古くはエビと読んだ。島では山葡萄の事を「エビズ」と言うのです。これで納得しました。色を調べて得した気分です。 | |
8 | 赤墨 | あかずみ | ||
21 | 鶸茶 | ひわちゃ | 「手鑑模様節用」の色譜によると「古名をみなえし、うぐいす茶ともいう」とあるが、女郎花より暗く鶯茶よりは黄味がちで明るい。江戸中期より小袖に流行したことが「反古染」に記されている。。 | |
7 | 空五倍子色 | うつぶしいろ | 五倍子といわれるヌレデの木にできる虫のこぶで染めた黒色をいう。この木の枝にヌルデミフシという虫の雌が卵を産みつける。一万匹近い幼虫が孵化し樹液を吸うためこぶになる。五倍にもふくれるので五倍子。うつぶしとは、虫が飛び立ち中が空になるところからの命名である。 | |
7 | 利休茶 | りきゅうちゃ | 「利休茶」の出現が「千利休]の活躍の時代からかなり後世の江戸中期以後と見られることから、茶人利休の名前を借りて名づけられた流行色と思われる。 | |
9 | 海松茶 | みるちゃ | 「海松茶」は「海松色」の変相色の一つで、江戸時代では広く愛用された染色である。寛文六年の「御ひいながた」以来、しばしば雛形本の小袖の地色に見えている。 | |
5 | 生壁色 | なまかべいろ | この染色法は江戸中期に見えている。江戸中期から後期にかけて、鼠調の色が染められるが、生壁色もその一つで、変相色が次々と現れた。破調色特有のクールな洒落た色である。 | |
12 | 媚茶 | こびちゃ | この色は昆布の色に似ていることから初め昆布茶と呼ばれそれから転じた名である。昆布茶の染色は元禄時代に見られるが、その後はあまり見られなくなった。後にかわって語呂よく洒落た媚茶が現れた。 | |
10 | 柴染 | ふしぞめ | 栗、橡、樫など柴木で染めた暗い黄褐色をいう。柴木を染料とする染色は鉄媒染では黒褐色に、灰汁媒染では黄褐色になる。柴をふしと読むのは「古事記」にその注記が見えている。 | |
7 | 伽羅色 | きゃらいろ | 「キャラ」は梵語のキャラアグルの略でキャラは黒でアグルは沈香木をさす。沈香木は印度地方に産し、その心材の枯れたものを香料とする。「伽羅色」はその色に因んだもの。。 | |
14 | 銀煤竹 | ぎんすすたけ | 銀煤竹の「銀」はうすいの意で、煤竹色の少し淡い黄褐色をいう。紀州候愛好の色だった事から「紀州茶」ともいわれた。享保の頃小袖の色に流行したとあるが、この染色は元禄の頃すでに行われている。 | |
12 | 鳶色 | とびいろ | 鳶色は江戸前期からあらわれた代表的茶色であり、その染色は初期の「御ひいながた」以来小袖雛形本の地色にしばしばあげられている。元禄時代のポピュラーな色であった。 | |
18 | 藍錆色 | あいさびいろ | 藍色の濃くて赤味をおびた色に用いられる。錆色は渋みを加えた色になる。 |
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7 | 沈香茶 | とのちゃ | この染色に「沈香」の字をを当てたかは定かではないが、沈香は熱帯産の香木で木に品種が多く、黒、赤などの系統がある。沈香茶は黒沈香の木の色に由来するのではなかろうか。 | |
12 | 御召茶 | おめしちゃ | 御召縮緬の鈍い緑味青色をいう。「御召」とは着る事の尊敬語であるが、服飾上は十一代将軍家寳が高級縮緬を愛用した事から、その類の名称となり、「御召茶」はその先染に由来する。 | |
10 | 納戸茶 | なんどちゃ | 「御納戸茶」の染法は「諸色手染草」に「ももかわの汁にて一ぺんそめ、かりやすの汁にて一ぺん染、だしがね水にかきたて染めてよし」とある。江戸中期小袖の色として流行。 | |
5 | 仙斎茶 | せんさいちゃ | 緑味の渋い茶色に用いられる。仙斎茶は仙斎緑から派生した色と考えられ、茶色がかった暗い緑褐色である。江戸中期以降、仙斎緑より仙斎茶の方が愛好され、流行していた。千歳茶ともいう。 | |
18 | 藍海松茶 | あいみるちゃ | この染色は元禄の頃には行われている。その色調は後世になると明るく緑味の強いものになって来たのではと思われる。元文の頃は、男子の小袖にまた宝暦の頃は麻袴に流行したとのことである。 | |
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緑系色 | ||||
5 | 白緑 | びゃくろく | 孔雀石の粉末を水と共に研って作った淡い緑色の岩絵具をいう。その名に冠された「白」は淡いの意である。奈良時代では、寺院の仏像や仏画の彩色に重用された。 | |
14 | 裏柳 | うらやなぎ | 柳の葉裏の色に因んだ淡い黄味緑で、「裏葉柳」ともいう。「裏柳」の染色は江戸末期頃の染見本帳にその名は見えているが、染法を記したものは見当らない。 | |
6 | 老竹色 | おいたけいろ | 年を経た竹の色に因んだ、にぶい緑色をいう。若竹、老竹ともに江戸時代の染色にその名はない。後になって現れた竹色の変相色と思われる。 | |
8 | 苗色・淡萌黄 | なえいろ・うすもえぎ | 稲の苗色のような淡い萌黄色で、重色では「苗色」という。その色目は、表淡萌黄・裏同、黄ヲサス(胡曹抄)、表淡青・裏黄(薄緑色目)となっており、表裏の裂を合わせると「淡萌黄」色になる。 | |
11 | 萌黄 | もえぎ | 「もえぎ色と云うは春の頃木の葉の萌え出る時の色なり」と「貞丈雑記」にある。若草色とも呼ばれ「万葉集」では「浅緑」と詠まれている。「栄花物語」には「萌黄、桜などの末濃(すそご)」が見えている。 | |
21 | 鶸萌黄 | ひわもえぎ | 鶸色と萌黄の中間の黄味の強い萌黄色をいう。この染色は江戸中期には広く行われていたと思われる。その染法は「刈安こく煮つめて裏表二へんづつあいけし」と「染物早指南」にある。 | |
21 | 鶯色 | うぐいすいろ | 鶯の羽のような暗い萌黄色。茶色全盛の時代には「鶯茶」の方が「鶯」を代表する色として扱われた。鶯色の名が見られるのは明治後期に流行色としてである。 | |
3 | 山鳩色 | やまばといろ | 青白橡、麹塵とも言われる。普通緑系の色を出すには藍と黄色を掛け合わせるが、この色は例外中の例外。「西宮記」によると、刈安大九十六斤紫草六斤灰三石薪八百シュウ斤とある。 紫草の根を使う染色では単色でもむずかしく、さらに刈安を重ねるこの色は極めて高度な技術を要する。しかし、室内では一見何気ない色でありながらひとたび太陽のもとでは、瞬時に深い不思議な緑色に輝き、その神々しさはいかばかりかであったろうと想像される。 |
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7 | 利休色 | りきゅういろ | 緑味のあるくすんだ黄色。灰色味のある黄緑色ともいえる。茶の湯の大成者、千利休にちなんで、緑味を含む色には「利休」が冠せられることが多い。 | |
15 | 麹塵 | きくじん | 麹かびの色による色名。古くは刈安と紫草に灰を加えて染められた。麹塵は天皇の袈(け)の色として禁色(きんじき)とされたが、天皇の身の回りの世話をする蔵人等にその着用が許された。 | |
9 | 海松色 | みるいろ | 浅海の岩の上に生える海藻の一種、海松(みる)の色に因んだ暗い黄緑色をいう。幽暗でクールな色調は質実剛健を旨とした鎌倉武士や幽玄を心とした室町文化人に愛好されたと思われる。 | |
3 | 千歳緑 | せんさいみどり | 「常盤の松の緑」のような濃く暗い緑をいう。この色を茶がからせた「千歳茶」の染法は古文書にみられるが「千歳緑」は見あたらない。当時は茶、緑ともに「せんざい」の名で呼ばれたのではなかろうか |
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9 | 革色 | かわいろ | わずかに緑味の暗い青色、あるいは黒に近いような濃い藍色に用いられる。昔、革を染めるのにこの藍色系統の色を多用したので、革色の名がある。 | |
4 | 木賊色・砥草色 | とくさいろ | 藍の下染めに刈安を上掛けしたもので、青黒味を含んだ萌黄色であることから、「かげ萌黄」とも言われる。 | |
8 | 油色 | あぶらいろ | 菜種(油菜の種子)から取った油のような、くすんだ黄色。菜種色、菜種油色ともいわれる。 | |
8 | 青丹 | あおに | 顔料や化粧料の黛に用いた青土のような暗くにぶい黄緑色をいう。 | |
3 | 山藍摺 | やまあいずり | 山藍によるによる摺染の色。つまり灰味の青緑色に用いられる。山藍摺は、山藍の葉の青汁を白布に摺りつける染色であり、「万葉集」に「山藍もち摺れる衣着て」とあるように、古くから利用された染色方法ではあるが、原始的な染法では堅牢ではなかったため、早く廃れてしまった。しかし神事用の衣服の染色には後代まで用いられている。 | |
15 | 緑青色 | ろくしょういろ | 孔雀石から作られた濃い緑色の岩絵具。研った上層に浮き上がる色は「百緑」、緑青は「三緑」といい、下層にたまる、色のことである。 | |
8 | 青碧 | せいへき | 青碧は中国古代の玉石の名称。 | |
8 | 青竹色 | あおだけいろ | その染法は明治初期の覚書と見られる「染物秘傳」に「青竹色は、にいしを粉にし水にてとき、ふのり少し入れ二へん程染めてよし」と記されている。にいしは煮石で、赤土を焼いた丹土をいう。 | |
11 | 常磐色 | ときわいろ | 常緑樹の不変の美称である。年中葉の色が変わらないところから、永久に不変という意味で、わが国ではたいてい松の緑のことになる。青味の強い濃い緑色。 |
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13 | 暗緑色 | あんりょくしょく | ||
8 | 青鈍 | あおにび | 穀斗科の白樫の樹皮又は椎紫染による「鈍色」に藍を淡く重ねた、青味の暗い灰色をいう。[青鈍」の染色は平安時代から行われた。 | |
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青系色 | ||||
12 | 覗色 | のぞきいろ | 藍染めのごく淡い色。「覗き」は藍瓶の薄くなった液にちょっと浸す(一染)意で、「瓶覗」(かめのぞき)とも呼ばれる。 |
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11 | 瓶覗 | かめのぞき | 藍染めのごく淡い色。「瓶」は藍瓶のことで、「覗き」は藍瓶の薄くなった液にちょっと浸す(一染)意で、「覗き色」とも呼ばれる。 |
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8 | 青磁色 | せいじいろ | 磁器の青磁の肌色ような淡い緑味の青色。青磁器は神秘的な美しさを持つことから「秘色」とも呼ばれる。 |
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16 | 錆青磁 | さびせいじ | 青磁色のくすんだ色をいう。「錆」と「古びた」「寂びた」「破調の」感じを示す語である。 |
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16 | 錆浅葱 | さびあさぎ | 「錆」は破調の寂びた感じを言う。この基調である浅黄が江戸中期に流行していることから共に流行したのではないかと思われる。 |
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9 | 浅葱 | あさぎ | 浅葱とは、わかい葱に因んだ色であるが、その染色は実物の葱より青味がちの浅い緑青色である。 |
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4 | 水浅葱 | みずあさぎ | 水浅葱の染法は「灰汁三升の中へ常山(古名ヤマウツギ)の実を一升入れ一升五合に煎じつめ、実をうちひしぎ汁をこしてそむるなり」と「女萬歳寳文庫」にある。浅葱と共に江戸末期の流行と思われる。 | |
21 | 露草 | つゆくさいろ | 夏、路端などに咲く、露草の青い花の色をさしている。露草はツユクサ科の一年草で、夏にわずかに紫味の青色の小さな花が咲き一日で萎れる。露草は古くはツキクサといい、その花汁を白布に摺りつけた原始的な染色が行われた。 | |
3 | 千草色 | ちぐさいろ | ちぐさは夏季、可憐な青い花を咲かせる、つきぐさ(今の露草)の名から転訛したもので明るい青色をいう。 |
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13 | 新橋色 | しんばしいろ | 「新橋」は地名で東京の新橋である。明治末頃新橋の芸者の間から流行した緑み青をいう。この染色は従来の天然染料によらず科学染料によった純度の高い色だったから、新奇な色と映ったにちがいない。 | |
7 | 花浅葱 | はなあさぎ | 花色がかった浅葱色。花色とは藍の単一染による青色のことで、露草の青い花汁を用いて摺染めをしたことに由来する。 |
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19 | 縹色 | はなだいろ | 藍の単一染の純正な青色をいう。「はなだ」は今日の青色の古名だが、漢字の「縹」本来の色は淡い青色である。わが国ではこれを「はなだ」(花田)と書かれ「花色」とも呼ばれる。 | |
9 | 浅縹 | あさはなだ | 縹色は、藍色より薄く、浅葱色より濃い色をさす。「延喜式」では、深縹・中縹・次縹・浅縹に分けられ、「深縹稜一疋藍十囲薪六十斤・・・浅縹稜一疋藍一囲薪卅斤」とされている。 | |
16 | 薄藍 | うすあい | ||
4 | 勿忘草色 | わすれなぐさいろ | ムラサキ科の多年草、勿忘草の花のような薄い青色。「私を忘れないで」というのがこの花だが、反対に「忘れ草」と呼ばれたのは萱草(かんぞう)で、身につけると憂いを忘れるといわれた。 | |
16 | 薄花桜 | うすはなざくら | 薄花桜は、一般に桜色より薄い色に用いられるが、ときに薄い花色、つまり明るい紫味の青色にも用いられることがある。 | |
16 | 薄花色 | うすはないろ | 花色・縹色の薄い色、つまり明るい青色に用いられる。 |
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4 | 天色 | あまいろ | 天の色、つまり空色にに用いられる。天色も「そらいろ」と読むことも多い。天は「あめ」とも読むが「あま」と読む。 | |
13 | 群青色 | ぐんじょういろ | 岩絵具の群青の色に似て、かすかに紫味を含んだ明るい青をいう。群青の名は、いつごろから呼ばれたかは明らかではないが江戸時代の画法書に、「紺青・・これを摺て群青を出す」と見えている。 | |
14 | 瑠璃色 | るりいろ | 「瑠璃色」は七宝の一つに数えられている玉石の瑠璃の色のような紫味の冴えた青色をいう。この冴えた瑠璃の色を天然の藍で染め出すことはかなりの手練を要する。 | |
15 | 熨斗目花色 | のしめはないろ | 熨斗目は地色に浅黄、縹、紺、空色などの藍染めを使う。熨斗目花色はその織物の地色に使われた花色の一種で灰味の濃い青色を言う。 | |
18 | 藍色 | あいいろ | 「藍色」とは藍の単一染の色ではなく、藍染めの青に黄を加えた緑味の青色の事である。それは「紺」と違って赤みを含まず、「縹」のような純正の青色ではない。 | |
16 | 濃藍 | こあい | 濃い藍色に用いられる。藍染で濃い色に染められたもので、これよりさらに濃くすると紺色になる。「延喜式」では、黄染と藍染とによる色調を深・中・浅の三段階の藍色に分けているが、濃藍は深藍に相当すると言える。 | |
11 | 紺藍 | こんあい | 紺色がかった濃い藍色に用いられる。 | |
8 | 青藍 | せいらん | 鮮やかな藍色に用いられる。深い青つまりインディゴの色にも用いられる。 | |
11 | 紺青色 | こんじょういろ | 岩絵具の紺青のような冴えた紫味の青色をいう。似た色に瑠璃色があるが瑠璃の玉石が「ラピスラズリ」であるのに対し紺青の原石は「アズライト」で、材質もちがう。 | |
8 | 青褐 | あおかち | 黒色に見えるほどの濃い藍色。「かつ」には褐があてられるが、本来は藍を濃くするために「「搗いて(かてて・ついて)」そめるところからの名前という。播磨国は昔から藍の産地として知られ、その飾磨(しかま)に産する褐色が古くから「飾磨の褐」と名高く、尊ばれたという。 | |
13 | 褐色 | かちいろ | 紺より更に濃く暗い藍染の色で、江戸時代には「かちん色」と呼ばれた。「かち」は藍を濃く浸み込ませるために被染物を「搗つ」(かつ)すなわちつくことで、染法から出た名というが、同音の「褐」があてられた。 | |
13 | 褐返し | かちがえし | 褐色よりさらに深く暗い青色。すでに染められている色の上に藍色を重ねる場合もある。その時は、下の色により、色調は微妙に異なる。 | |
12 | 御納戸色 | おなんどいろ | 納戸系統の染色は江戸中期以前から愛用されこの時代の代表的な染色である。の由来は、納戸の入り口に吊るすカーテンの色とも、大名の「お納戸役」の制服からきているとも言われるが定かではない。 | |
13 | 鉄御納戸 | てつおなんど | 鉄色がかった御納戸の意で暗い緑みの青をいう。その染色は江戸中期から後期、明治初期の染見本帳にもよく見られる。その堅実な色調は江戸時代では常用色として広く用いられたようである。 | |
13 | 鉄紺 | てつこん | 鉄色をおびた紺色。暗い青色で「紺鉄」「藍鉄」とも言われる。暗い緑色である鉄色と、紺色の中間色のような色調と言えようか。 紺色は藍染の通称でマムシ除けになると信じられ近代まで普及していた色のひとつで、色味により細かく分類され、緑味の紺色をいう。 |
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紫系色 | ||||
16 | 薄色 | うすいろ | 普通、薄色といえば何色に限らず淡い色を指すが、色名上の「薄色」は淡い紫を指す。こきいろ(深紫)は最高位の色であるから「禁色」だが薄色は紫の色味が淡いために「聴し色」となっている。 | |
13 | 楝色・樗色 | おうちいろ | 楝(おうち)の木の花のような薄い青紫色をいう。楝はセンダンの古い呼び名だが「双葉より芳し」と言われるセンダンとは異なり、暖かい地方に自生し八メートルあまりになる落葉高木で、初夏に花をつける。清少納言は「木のさま憎げなれど、楝の花、いとをかし」と枕草子で言っている。 | |
10 | 紅碧 | べにみどり | かすかに紅味を含んだ空色をいう。「手鑑模様節用」の色譜には、「紅碧。俗にべにかけそらいろといふ」と記されている。 | |
18 | 藤鼠 | ふじねずみ | 藤色を鼠がからせた、やわらかい青味紫をいう。その色調はクールで粋である。江戸時代以後にも愛好され明治27年頃には「新駒色」と呼ばれて流行した。 | |
13 | 鳩羽鼠 | はとばねずみ | 「鳩羽」は山鳩の背羽を指す。同じ、山鳩の羽色から出た色で「山鳩色」があるが「鳩羽鼠」とは色調が異なり、くすんだ黄緑色である。「鳩羽鼠」の染色が行われるようになった時期は江戸後期と思われる。 | |
5 | 半色 | はしたいろ | 半色の「半」は中間の、半端のという意で、禁色の限界からはずれた淡い色をいうが、色名上は深紫(禁色)と浅紫(聴し色)の中間の中紫より淡いものをさす。 | |
10 | 紅掛花色 | べにかけはないろ | 紅掛花色は江戸後期の染物覚書に見えている.紅掛を形容名とする色は濃淡に違いはあるもののいずれも青紫系統に属し、クールで粋な色である。 | |
2 | 二藍 | ふたあい | 藍と紅染めによる、鈍い青味の紫をいう。「二藍」の藍とは染料の意味で、青染と紅染の二種の染料で染める染法からつけられた。 |
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11 | 紺桔梗 | こんぎきょう | 桔梗色を紺がらせた濃い青紫色をいう。基調である桔梗色は、「諸色手染草」に「下染をちくさに染、其の上へ蘇芳に明礬少し入れ染めてよし」とある。 | |
11 | 菖蒲色 | あやめいろ | これに似た色で杜若の花に因んだ杜若色があるが、「菖蒲色」はそれより青味を含み紫に近い。和名の「あやめ」の名は、その葉に美しい文目(あやめ)があることから来ているという。 | |
12 | 滅紫 | けしむらさき | 90度以上の高温の紫根染による,暗い灰紫色をいう。紫根による染色は低温だと、色味がはなやかにあらわれるが、高温になるにつれ、その優艶な色味は鈍くなる。「滅」はその紫の色の匂い滅す意である。 | |
9 | 浅蘇芳 | あさすおう | 浅く染めた蘇芳色、くすんだ紫味の赤色に用いられる。 | |
12 | 葡萄鼠 | ぶどうねずみ | 古代の「葡萄」の色を鼠がからせた、鈍い赤紫をいう。「ぶどう」は古代では「えび」と呼ばれたことから「えびねずみ」とも呼ばれる。 | |
10 | 紅消鼠 | べにけしねずみ | 紅の匂いを消した鼠色の意で、暗い灰味の赤紫をいう。「手鑑模様節用」の色譜に見え、「古名くろがき、又紅なんどともいう」と記されている。 | |
12 | 葡萄染 | えびぞめ | 紫根と灰汁と酢で染めた赤味の紫をいう。「葡萄」が初めて見えるのは天武天皇十四年(686)の色制からである。 | |
10 | 桑の実色 | くわのみいろ | 桑の実色、つまり暗い紫色に用いられる。桑色には桑染の黄味のベージュと桑の果実を表す紫色があるが、ここでは区別するために桑の実色とした。 | |
5 | 古代紫 | こだいむらさき | 古代というのは、日本の歴史の通例から言えば、平安時代より以前ということになる。古代紫は、奈良あるいは平安に都のあった頃に尊ばれ、染められていた紫ということになる。その色合いがよく問題にされるが、媒染液にひたしたところで終えれば青味が強く、染液で終われば赤味が増す。 | |
6 | 江戸紫 | えどむらさき | これほど諸説粉々の色も珍しいのではないだろうか。江戸で染めた紫。俗説的にいえば赤系の紫が京紫、青味の紫を江戸紫とする。 | |
12 | 紫紺 | しこん | 濃い紺色がかった紫色をいう。この染色名は江戸時代の染色本には見られない。それは明治以後、流行色としてあらわれたものではないかと思われる。 | |
11 | 紺 | こん | 赤味を含んだ濃い青色をいう。「紺」は中国古来の染色名で名称、色調がそのままわが国に伝わったものである。 | |
8 | 茄子紺 | なすこん | 夏野菜として親しまれる茄子の実のような色。紫味のある紺色。この色名は、紫紺と同じく江戸時代になってから使われるようになったといわれる。 | |
18 | 藤納戸 | ふじなんど | 藤色味の納戸色に用いられる。納戸色は江戸時代の代表的な青系の色名である。 | |
16 | 濃色 | こきいろ | 濃い紫に用いられる。平安時代は、紫が色の中の色だから、濃い薄いという修飾語で紫色の濃淡を表した。位階の最高位の紫色を示すときは深紫・黒紫と明記されている。「延喜式・縫殿寮」では深紫を染めるのに、綾一匹につき紫草三十斤が必要で、浅紫の五斤と比べるとその6倍の原料を求められたわけである。 | |
12 | 紫黒色 | しこくしょく | ||
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灰・黒系色 | ||||
6 | 灰汁色 | あくいろ | 染色の媒染や布の漂白に使う灰汁の黄味を含んだ灰色をいう。底部に孔のある桶に小石を入れ、濾過用の布を敷き、焼いた黒炭を入れ、水や熱湯を注ぎ孔から流れ出る灰汁液を容器に受けて作る。 | |
16 | 薄鈍色 | うすにびいろ | 鈍色の薄い色、つまり薄い灰色に用いられる。鈍色と同様に喪服僧服などの色に用いられる。 | |
10 | 桜鼠 | さくらねずみ | この染色は江戸中期頃の「吉井藤吉染見本帳」を初め後期の見本帳にもよく見えているが、その染法を記したものは見当らない。 | |
11 | 梅鼠 | うめねずみ | 梅鼠の「梅」は梅屋渋に見られるような赤味の形容語である。この染色は明治初期の見本帳によく見られる。 | |
12 | 鈍色 | にびいろ | 平安時代から見られる色名で墨色の淡いものから濃いものまで近しい人に不幸があった時喪に服する気持ちをこめて着用した色である。墨色に染めるには橡、矢車などで染めたのち鉄分のある液を媒染剤とする。 | |
8 | 青鈍 | あおにび | 穀斗科の白樫の樹皮又は椎紫染による「鈍色」に藍を淡く重ねた、青味の暗い灰色をいう。[青鈍」の染色は平安時代から行われた。 | |
16 | 錆浅葱 | さびあさぎ | 「錆」は破調の寂びた感じを言う。この基調である浅黄が江戸中期に流行していることから共に流行したのではないかと思われる。 | |
7 | 利休鼠 | りきゅうねずみ | 「利休鼠」の染法は江戸中期の染物書にはみられず、明治四年の「染風呂敷傳書」に「ねりずみ五分、ずみ五分、〆二品うすくとくべし」とある。そのクールな色調は粋好みの江戸人に愛好されたと思われる。 | |
18 | 藍鼠 | あいねずみ | 色名に「何々鼠」といいう鼠の変相色が現れるのは江戸中期からで、その数は百を下らない。「染物早指南」には、「藍鼠。唐藍、墨ポッチリ、石灰水、豆汁」とある。 | |
12 | 御召御納戸 | おめしおなんど | 御召御納戸の名があらわれるのは寛政の頃と考えられる。御召とは十一代将軍家寳が高級縮緬を愛用した事から、その類の名称になったものである。 | |
16 | 錆鼠 | さびねず | 錆びた鼠色、鼠が古びて暗く青味を帯びて感じられる色に用いられる。 | |
18 | 藍鉄色 | あいてついろ | 藍色がかった鉄色。暗い青緑色に用いられる。 | |
8 | 青墨 | あおずみ | 青味の墨色に用いられる。 | |
8 | 赤墨 | あかずみ | ||
16 | 濃鼠 | こいねず | 暗い鼠色、つまり黒に近い灰色に用いられる。江戸時代に暗灰色の色名が、黒と区別して作られていたことは、当時は大変敏感であり、そのような微妙な色の違いの要求があったことを意味している。 | |
14 | 蝋色 | ろういろ | 蝋色は、蝋のような黄味の灰色をさす場合と、蝋色漆による塗り色をさす場合があるようです。 蝋色漆の蝋色は生漆に油類を加えないで精製したもので、色は黒色に近い。 |
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12 | 紫黒色 | しこくしょく |
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